amonsblog

2024.8.30

Web

ポスト生成AI時代とエンジニア

AIが日常生活に深く浸透し、生成AIは誰でも簡単に使えるツールになりました。動画制作、画像生成、WEB制作などのクリエイティブな作業において、生成AIの力を借りることで効率的にコンテンツを制作できます。これは私たちの仕事が奪われるということではなく、生成AIを上手に利用することで、これまで以上に効率的かつ質の高い成果を生み出せる可能性が広がっているということです。これからの時代では生成AIにコンテンツの大枠を作ってもらい、私たちの知識を組み込んでいくことで質の高いコンテンツを効率よく生み出せるようになります。

ポスト生成AI時代とは

この記事における「ポスト生成AI時代」とは、生成AIによるプロトタイプ(試作品)作成が一般化した未来を指します。例えば、Webサイトの画像を生成AIに読み込ませると、AIがその画像をもとにコードを提供してくれます。これがプロトタイプとなります。人間がデザインをもとにコーディングする速度とは比較にならないほど迅速にコードを生成できます。しかし、ここで注意すべきことは、生成AIが作成したコードには、パフォーマンスやアクセシビリティなどが十分に考慮されていない可能性があるということです。プロトタイプを実用的で効果的なWebサイトに仕上げていくためには、パフォーマンスやアクセシビリティを意識したコードに書き換える必要があります。誰もが使える便利なツールだからこその落とし穴がここに潜んでいて、Webサイトの大枠を簡単に作れるようになっても正しい知識がなければ質のいいコンテンツを作ることができません。正しい知識を生成AIのプロトタイプに入れていく。これこそが、私たちに求められる「ポスト生成AI時代」を生き抜くための重要なスキルとなります。

コードの最適化

前述したように、生成AIが作成したコードには、パフォーマンスやアクセシビリティなどが十分に考慮されていない可能性があります。しかし、パフォーマンスやアクセシビリティを考慮することがWebサイトを制作するうえではかかせない要素のため、以下の点を考慮してコードを書き直す必要があります。

  • 表示パフォーマンスの向上
  • アクセシビリティの装備
  • 運用・保守の容易さ

これらの要素は、各Webサイトの特性や要件によって異なります。例えば、アクセシビリティの基準はクライアントの要望に応じて決定し、運用しやすいコードにするためには社内で共有されているルールに従って書き直す必要があります。Web品質を保つための正しい知識があればプロトタイプを高品質なWebサイトに変えることができます。また、パフォーマンスやアクセシビリティを考慮できれば他者のwebサイトとの差別化にもなります。正しいWeb知識を身に着け、プロトタイプを実用的なwebサイトに変えることがこれから必要なスキルになります。

創造する

生成AIがコードを短時間で生成してくれることで、これまでコーディングに費やしていた時間を他の重要なタスクに充てることが可能になります。この時間の余裕により、より質の高いコンテンツを提供するための創造的な思考に集中できるようになります。創造的な思考には以下のようなタスクが挙げられます。

  • 表示パフォーマンスを向上させる設計の検討
  • 保守運用を容易にするコードの考案
  • 継続的な学習

生成AIの迅速なコード生成によって生まれた時間の余裕をweb品質の向上に充てることで、世の中により価値のあるコンテンツを提供できる可能性が広がります。時間を有効活用し、Webサイトのクオリティを上げるためにできることを創造しましょう。継続的な学習は日々移り変わる技術をキャッチしていくために欠かせません。

おわりに

ポスト生成AI時代は、エンジニアにとって挑戦であると同時に大きな機会でもあります。AIが基本的なタスクを担当することで、エンジニアはより高度で創造的なタスクに集中できるようになります。生成AIが作成したプロトタイプにアクセシビリティや機能を追加し、保守・運用しやすいプログラムに書き換える技術が重要なスキルとなります。エンジニアは技術的スキルの向上とAIを戦略的に活用する能力を磨く必要があります。ここまで記したスキルセットを持つエンジニアこそが、ポスト生成AI時代では真に価値のある存在となるでしょう。